キングスユースマンスリーレポート 2024年9月度
ユースチームの活動を伝える「マンスリーレポート」の9月号をお届けします。
キングスU18は現在、競技力の向上を目的に、学校の部活動とBリーグユースが垣根を超えてリーグ戦を行う「U18日清食品 九州ブロックリーグ2024」に臨んでいます。8月31日(土)から9月28日(土)の間に沖縄県内外で4試合を戦い、高さのある留学生を擁する全国大会常連校とも対戦。貴重な経験を通し、自分たちの成長を実感することができました。
キングスU15は9月末から、5連覇の懸かる「Jr.ウインターカップ第5回全国U15バスケットボール選手権沖縄県予選会」に挑んでいます。本戦の全国大会に出場するため、日々の練習にも一層熱が入っています。今回スポットライトを当てるのは、Aチーム2年生の金城聖選手と、予選会を前にAチーム入りを勝ち取った1年生の大城瑛士選手、川満佑絃選手の3人です。大会への意気込みを聞きました。
ぜひ、ご一読ください。
◾️◾️キングスU18◾️◾️
日清食品の九州ブロックリーグには9チームが参戦しており、キングスU18は現在3勝1敗で暫定2位につけています。直近の試合である9月28日(土)の九州学院高校(熊本県代表)戦はロースコアな我慢の展開となりましが、第4クォーターの失点をわずか8点に抑えて68ー67で接戦を制し、好調な戦いを続けています。
4試合の中で唯一黒星を喫したのは、9月23日(月)に沖縄アリーナで行われた柳ヶ浦高校(大分県代表)との一戦です。トップチームの後座試合として行われ、多くのファンに応援される中、残念ながら73ー76で惜敗してしまいましたが、選手たちにとってはとても学びの多い試合になりました。
相手の得点源である身長207cmの留学生センターに対し、キャプテンの#77 佐取龍之介選手や#20 デイビスルベン建胡選手らがインサイドで体を張り、39-45と大きく離されずに前半を折り返しました。第3クォーターでは一時、差を10点ほどまで広げられますが、積極的なドライブからのキックアウトで度々フリーのシュートシチュエーションをつくり、#99 新垣元基選手や#20デイビス選手、#77 佐取選手らの3Pシュートで追い付きます。
第4クォーターも開始直後こそ抜け出されたものの、#33 長嶺充来選手が連続得点を挙げるなどして食らい付き、残り4分を切った時間帯に#25 上原颯太選手の3Pシュートで逆転に成功します。最後は相手の勝負強い3Pシュートや力強いゴール下で再逆転を許し、そのまま逃げ切られましたが、大いに会場を沸かせました。
与那嶺翼キングスU18ヘッドコーチは、オフボールの段階から体を寄せて守ったり、オフェンスでは#77 佐取選手などマッチアップした選手がボールが持って相手を外に引っ張り出したりするなど、準備してきた留学生選手への対策に手応えを示した上で、「少しタイミングの部分や、誰をどこに配置するかというところはもう少し整理が必要かなと思いましたが、方向性としては間違っていないと感じました。そこは収穫でした」と振り返ります。
沖縄は小柄な選手が多い中、「自分たちは大きい選手が相手でも戦えるんだ」というメッセージを発信したかったと言い、「それを沖縄アリーナでできたことは意義深いと感じています。今後も継続していきたいです」と語りました。
Bリーグユースの試合では、200cmを超えるような留学生がいるチームと対戦する機会は稀ですが、近年は強豪の部活動とも試合ができる大会も少しずつ増え、貴重な経験を積むことができています。将来、プロ選手を目指す#77 佐取選手は「この大会の試合は全て自分たちの成長につながると思っています。相手に大きな選手がいると、普段ドライブできる場面でも簡単には行けなくなります。そこをどう打開するかはやっていて楽しいですし、ワクワクします」と頼もしい言葉を発しました。
#33 長嶺選手も「留学生対策はインサイドの選手に任せてしまっていた部分があったので、ガードとしても、もっと違う守り方ができたと反省しています」と振り返り、改善点を探っていました。
強い向上心を持って一つ一つの試合に臨み、着実に成長を遂げているキングスU18の活動に今後もご注目ください。
◾️◾️キングスU15◾️◾️
現在44人が在籍しているキングスU15は、AチームとBチームに分かれ、厳しい競争環境の中で選手たちが切磋琢磨しています。44人が所属するAチームに入ることは一つのモチベーションとなり、日々の練習からそれぞれの持ち味を磨いたり、それをアピールする習慣を身に付けたりすることにもつながっています。
「Jr.ウインターカップ第5回全国U15バスケットボール選手権沖縄県予選会」に挑むAチームに、1年生から選ばれた選手もいました。その一人が、小学6年生の頃に「2023年度U12日韓バスケットボール交流」に参加した経歴もある大城瑛士選手です。既に身長が175cmあり、ドライブや3Pシュートでの得点力を武器としています。
キングスU15に入ってからは「ボールを持っている時だけでなく、チームの勝利のためにディフェンスやリバウンドなど泥臭いプレーを意識しています」と、プレーの幅を広げています。8月末の発表時点では1年生からただ一人のAチーム選出だったこともあり、「正直、うれしかったです」と笑みを浮かべました。
キャプテンの宮里俊佑選手と副キャプテンの越圭司選手という2人のガードがチームをけん引する中、大城は「先輩たちが休んでいる時間帯に流れを崩さずに試合をつないでいきたい。ガードとして、チームを勝たせる選手になりたいです」と意気込みを語りました。
9月に入ってからAチーム入りした、もう一人の1年生が川満佑絃です。ご両親は宮古島市の出身で、自身は静岡県で生まれ育ちました。昨年12月に静岡県で開催され、キングスU15が優勝を飾った「2023 bjカップ U14 Presented by 総合教育・生涯学習機関ECC」を会場で観戦し、「このチームに入りたい」と思ってトライアウトを受験。見事合格し、この春に祖母と一緒に沖縄へ移住してキングスU15に加入しました。
緩急を使いながら1対1でペイントアタックする積極性を持ち味としています。ミニバスケットボール時代はキャプテンを担っていましたが、あまり声を出すタイプではなかったと言います。しかし、キングスU15に入ってからは「ガードをやる上で、今はそういう部分を強く求められているので、仲間に対する指示とか、味方を鼓舞する声出しを意識しています」と日々成長をしています。
大会直前でのAチーム入りは「想定外だった」とうれしい驚きだったようです。「試合に出たら緊張するとは思うけど、チャンスをもらえたのでしっかり自分の役割を果たしたい。声を出し、一戦一戦に集中して勝ちに行きます」と気合を入れました。
5月からキングスU15でプレーする2年生の金城聖選手も、初めてAチームの一員として公式戦に挑みます。
加入直後は緊張もあってうまく力が発揮できず、Aチームに上がった後に、またBチームに落ちる悔しい経験もしました。それを糧に「人数が多いので、声を出すことやディフェンスで自分をアピールすることを意識してきました」と成長を求めてきました。「うまいプレーヤーもたくさんいて、自分のプレーを一番伸ばせる環境だと思っています」と満足げに話します。
Jr.ウインターカップの予選会に向け、チーム全体として硬いディフェンスやリバウンドを取ってからの素早いトランジションなどを磨いてきました。金城選手は「優勝」を目標に掲げた上で「ディフェンスでの声出しなど自分の特徴を生かし、自分が出ている時間帯もチームがリードできるように頑張りたいです」と意気込みを語りました。
琉球ゴールデンキングスは、これからも若い選手たちの才能をより引き出せる環境を整え若い選手たちの挑戦を力強く後押ししていきます。キングスU15の選手たちの日々の成長にご注目ください。