チームインタビューVol.7|#15松脇圭志
―――キャリアを重ねるごとに強くなる責任感。
2019-20シーズン。特別指定選手として富山グラウジーズに入団した当初、真っ先に感じた事はプロ選手の体格です。外国籍選手はもちろんですが、日本人選手も体格に恵まれた選手が多くて、対格差という面でオフェンス、ディフェンス共に苦労しました。とにかく圧倒され続け、思うような成果を上げる事ができませんでしたが、翌年の2020-21シーズンのルーキーイヤーでは、スターディングメンバーとして起用していただく機会も増え、徐々にチームにアジャストできるようになりました。
その後2021-22シーズンに三遠ネオフェニックスに移籍。チームのスタイル上、全員で勝つ方法を常に追求してプレーをしていました。その一方で自分自身は個の成長も必要だという事も感じており、「自分がどうにかしなければいけない」という責任感は、プロキャリアを重ねるにつれて徐々に強くなり、三遠時代は特に強くそういう思いを持っていました。そのようなマインドの変化もあり、特別指定選手、ルーキーイヤーと年数を重ねるごとに個人として着実に成長出来たと感じる反面、「もっとできたはず」という悔しさもありました。
―――自身の更なる成長を目指して。
キングスからオファーをいただいたときには正直驚きました。bjリーグの時代から数々の実績を残してきた強豪という印象が強く、そのような強いチームでプレーする事、また日々の練習やポジション争いを通して、自身もさらに成長できるのではないかと思い、キングスへの移籍を決意しました。
また、富山や三遠に所属しているときから、キングスのファンは熱量がとても高く、アウェーチームとしてキングスのホームでプレーするのは本当に嫌でした。ただ、その応援を受けながら沖縄アリーナという素晴らしい場所でプレーしてみたいと思った事も移籍を決意した要因の一つです。
―――3人制バスケットを経験して得たもの。
日本大学の先輩でもあり、秋田ノーザンハピネッツの元ヘッドコーチである長谷川誠さんから3人制バスケットボール日本代表合宿参加のお誘いを頂いたことがきっかけで3人制バスケットボールを始め、代表選手としても活動を始めました。当時は3人制のルールもわからない状況で、特にファールの判定基準については、5人制よりはるかに強く体をあててもファールを取られないので、最初はかなり戸惑いました。ただ、自分自身はフィジカルが強い方で、そのフィジカルコンタクトも戸惑い以上に面白いという感情の方が強かったことを憶えています。そのような経緯から、外国籍選手やビッグマンを相手にする場合の体のあて方等、参考なった部分も多く、とても良い経験だったと思います。
―――ファンの皆さんの声援が力になる。
改めてキングスの一員として活動して思ったことは、ここにいる選手は皆バスケットボールに対して非常に真面目だということです。日々の練習も想像以上に強度が高く、自身も良い刺激をもらっています。それに加えて、オンオフの切り替えもしっかりとしており、皆さんとても優しく接してくれます。良い先輩方ばかりです。
環境という面では、沖縄アリーナでプレーをしてみて、ファンの皆さまの応援の熱量と迫力に感動しました。アウェーチームとしてあの環境下でプレーするのは本当に辛いなと感じていた一方で、ホームチームとしてはこれほど心強い応援はないです。
まだ地元の方との直接的な交流はありませんが、道で声をかけていただけるようになりました。過去在籍していたチームでは中々なかった経験だったので、とても新鮮で嬉しく思いましたし、より一層プロ選手であることの自覚と責任感が芽生えるきっかけになりました。
―――限られた時間で成果を出す事にこだわる。
自身の強みであるディフェンスや3ポイントシュートを活かしたプレースタイルを大きく変える事はないですが、限られた時間で成果を出すという事にはこだわっていきたいと思っています。ディフェンスの強度を上げていくという事はもちろんですが、リバウンドやそのほかスタッツに残らないプレーにおいてもチームに貢献していきたい。沖縄の方、キングスのファンはそういったプレーに惜しみない拍手をしてくださるので非常に心強いです。まだ状況判断に迷い、プレーを躊躇してしまう部分があるので、その点も改善しチームにアジャストしていくことが今の自分の大きな課題。
チームインタビューVol.7|#15松脇圭志