GOLD STANDARD. Vol.4 #3 並里選手 インタビュー
Vol.4は、#3並里選手です。これまで自身の成長のためにバスケットボールに愚直に向き合って戦ってきた並里選手。チームとして戦う強い信念と、沖縄県出身選手として掲げる優勝への思いをご紹介します。
クーリー選手の存在。
昨シーズンを振り返り思うことは、誰もが知っている通り苦難の連続でした。終盤戦は非常に難しい戦いが続き、毎試合ギリギリのところで戦っていたと思います。ただ、#45クーリー選手がコートに立ち続け体を張ってプレーしてくれた事は、チームとしても個人としても非常に心強かったです。自分と二人で無理やり相手のディフェンスをこじ開けることも多々ありました。クーリー選手は「勝ちたい」と思うハートの強さがあり、他の選手の「勝ちたい」という気持ちも汲み取ることができる素晴らしい選手。人間としても選手としても尊敬できる存在です。
新たなチームメイト。
#1船生選手、#30今村選手の加入には正直ワクワクしています。船生選手は長身に加え、フェイクやステップなど細かな技術を持っており、プレーに幅があるイメージです。何より勝ちたいという気持ちを持っている選手で、名古屋ダイヤモンドドルフィンズに所属している時から「いつか一緒にプレーしたい」と思っていました。キングスに入団することをSNSで見て驚きました。
今村選手はハードワークできる事、パス・アタック・フィニッシュを瞬時に選択できる判断力とそれを可能にする技術を持ったプレーヤーです。船生選手同様に勝ちたい、成長したいという気持ちが非常に強いと思います。プロになる前から地元新潟で頑張ってきて、新潟という場所や人に相当な思いや感謝の気持ちがあると思います。そんな今村選手は並々ならぬ意志と成長したいという強い気持ちを持って、地元新潟を離れてキングスでプレーする事を決断したはずです。実際に自分が2014-15シーズン終了後にキングスを退団した時には、「成長した姿でまたキングスに戻ってきます」とキングス事務所で木村社長と話し合いました。当時の自分を振り返ってみても相当な思いを胸に決断したのを覚えています。
新しいチームメイトには強い意志がありますし、いい意味で2人ともバスケットボール馬鹿。キングスにはそんな選手が大勢集まっています。
チームとして。
今年は31歳のベテラン選手になります。ここ数年はプレータイムへの固執は無く、コートに立っている時間は全力でプレーしてチームに貢献することを第一に考えています。シーズンの60試合を全て効率よく且つベストなパフォーマンスを発揮するには20~25分のプレータイムでもいいと思っています。コートに立つ時間が長くなると判断力も鈍くなりますし、他の選手とプレータイムをシェアした方がチームのためになることもあります。
今回のオフは期間も長かったこともあり、1シーズンを戦い抜くための体作り続けてきました。今すぐにでもシーズンを戦えるコンディションです。また、これまで取り組んだことのないトレーニングや、#7ナナー選手、#34小野寺選手、#88牧選手などの若手選手に声をかけ、一緒にトレーニングを行なうこともしました。今では若手選手から「今日のトレーニングは何時からやりますか?」と連絡が来たりします。
このオフシーズンはチームメイトを巻き込んで共に進んでいこうと取り組みました。その延長線上には、もちろん若手もベテランも一つとなってチームとして戦うイメージができています。
沖縄のために。
来シーズン共に戦う選手全員に「沖縄のために優勝したい」というメッセージを送りました。レギュラーシーズンを地区2位や3位という結果でチャンピオンシップへ進出したとしても、自分にとってはあまり価値のない通過点になってしまう。地区優勝というしっかりとしたステップを踏んでリーグ優勝をしたいという気持ちが強くあります。キングスという組織の魅力をもっと世に知らしめたい。チームだけではなく会社として一つになっていることを証明したい。そのためにはリーグ優勝だけでなく、地区優勝も確実に勝ち取れるチームになりたいと一番意気込んでいるシーズンです。
そして、沖縄に優勝を届けたいと心から思っています。沖縄県出身の自分は小さな頃から、地域に助けられ育ててきてもらったと思っています。今でもファンの方々には目に見えない大きな力をもらっていますし、沖縄のプロスポーツチームの一員として最大の恩返しができると考えています。
「沖縄のために優勝したい」という思いをチーム全員で共有しながら、キングスらしい気持ちのこもったパフォーマンスでファンの方と共に頂を目指します。