FUJITA’S CHOICE. Vol.7 藤田ヘッドコーチが選ぶ、ファンに伝えたいここっ!
第7回は、#45クーリー選手です。リング下での圧倒的な存在感ゆえに力任せな印象ですが、臨機応変にプレーを選択できるバスケットIQの高い選手です。冷静でクレバーなプレーを解説します。
■2月2日(日) vs サンロッカーズ渋谷 3クォーター残り5分10秒
▽藤田ヘッドコーチ解説
クーリー選手がポストアップし、#14岸本選手がパスを入れます。3Pラインに近い場所でパスを受け、想定よりも外側でのポストアップになります。リング下にポジションを取っていた相手選手が詰め、クーリー選手に対しダブルチームを仕掛けます。ここで慌ててドリブルをすることなく、左足を軸に体を入れ替え、顔を上げて味方選手を視野に入れます。
このタイミングで#88牧選手がカットインしオフェンスに動きを出します。右コーナーにいた#34小野寺選手を絶妙な距離感でマークしていた山内選手(渋谷)が、この動きに引っ張られてしまいます。そこを見逃さずオープンになった小野寺選手へパスを通し得点。
もし山内選手が牧選手を守りに行かなかった場合、牧選手へのパスも選択肢にありましたが、ディフェンスの動きを見ながら的確な選択を行いました。クーリー選手がチームメイトをいかすことで、よりキングスのオフェンスに厚みが生まれ、全員で攻撃するスタイルが強固なものになります。
*ダブルチーム:1人の選手に対して2人の選手がディフェンスをすること。
*カットイン:相手のディフェンスの隙間を抜き、ゴール方向へ侵入すること。