FUJITA’S CHOICE. Vol.2 藤田ヘッドコーチが選ぶ、ファンに伝えたいここっ!
藤田ヘッドコーチが各選手の昨シーズンのベストプレーを選び、現場のプロの目線で解説する”FUJITA’S CHOICE”。ファンの皆さまへ注目してもらいたいプロ選手の細かいスキルや、バスケットボール選手を目指す子たち達に見習ってほしい技や意識をご紹介します。
第2回は、#14岸本選手です。ドリブルからのステップバックスリーが印象的ですが、ボールを持っていない時のスペーシングによってチームオフェンスを機能させているところにも注目です!
■10月23日(水) vs滋賀レイクスターズ 4クォーター残り4分47秒
▽藤田ヘッドコーチ解説
#45 クーリー選手のスクリーンを利用してピック&ロールを試みます。相手ビッグマンと駆け引きをしながら、ディフェンスが下がったタイミングを見逃さず、急加速してペイント内へドライブ。別の相手ディフェンダーがもう一歩寄ってきた瞬間に#3 並里選手へパス。早い段階でのボールまわしによって、ディフェンス陣形が崩れました。
この後の動きが大事なポイントです。パスを出した後、即座にペイントエリアから出て逆側のアウトサイドまで移動することで、並里選手がドライブするスペースを作り出します。ボールを受けた並里選手は、リングへ向かって直線的に突進し、ディフェンスを引きつけます。この間、岸本選手は速やかに逆サイドのスリーポイントラインの外まで移動していました。最終的には、ワイドオープンになった岸本選手が並里選手からのパスを受けて、落ち着いて3Pシュートを沈めました。
オンボールから自身のシュートチャンスを創り出すイメージが強烈な岸本選手ですが、チームオフェンスの中で、味方の選手と連動しながら、自身もオープンになるシチュエーションを創り出すこともできます。このオフボールの動きはあまり目立ちませんが、キングスにとっては来シーズンも非常に大切なポイントとなります。
*ピック&ロール:
ボールを持った味方にピックを仕掛けたオフェンスのプレーヤーが、その後、リングに向かってターン(ロール)をし、パスを受ける動きのこと。
*オンボール:
ボールを保持している状態
*オフボール:
ボールを保持していない状態