FUJITA’S CHOICE. Vol.6 藤田ヘッドコーチが選ぶ、ファンに伝えたいここっ!
第6回は、#30今村選手です。得点能力は折り紙つきでシューターのイメージが強い選手ですが、ペイントエリアへアタックできる能力と、冷静な判断からフィニッシュしきる抜群のスキルに注目です。
■12月15日(日) 新潟アルビレックスBB vs 三遠ネオフェニックス 2クォーター残り4分59秒
▽藤田ヘッドコーチ解説
まず、ピック&ロールを使いドライブを仕掛けます。今村選手をディフェンスしていた選手がスクリーンに掛かったため、ビッグマンが今村選手を守ろうとします。
ここで今村選手はビッグマンの動きを冷静に確認。ビッグマンが今村選手に正対せず、スクリナーの選手へ意識を向けたまま半身になって構えたことで、リングへ一直線のドライブレーンを見出します。一気に加速しペイントエリアに突入すると、さらに左側から相手ビッグマンがヘルプディフェンスに入り、正面に立ちはだかります。それに反応するように進路を右斜めへ変更。自分の体をうまく使い、左からのビッグマンが右手のレイアップシュートをブロックできないような体勢でフィニッシュへ。
ドライブを急加速させたことで最初のビッグマンを抜き去り、ドライブの進路変更によりブロックされないシチュエーションを創り出しました。今村選手の凄いところは、あのスピード感あるプレーの中で、相手選手の動きを冷静に判断しベストなプレーを選択。さらに、長身選手らしからぬ、急加速・ボディーコントロールにより、この難しいプレーを悠々とフィニッシュしてしまう点にあります。
大柄なビッグマン2人と冷静に駆け引きをし、得点を重ねる今村選手のプレーは、20-21シーズンもキングスの会場を沸かせてくれると確信しています。
*ピック&ロール:
ボールを持った味方にピックを仕掛けたオフェンスのプレーヤーが、その後、リングに向かってターン(ロール)をし、パスを受ける動きのこと。