FUJITA’S CHOICE. Vol.3 藤田ヘッドコーチが選ぶ、ファンに伝えたいここっ!
第3回は、#34小野寺選手です。フィジカルにガツガツとプレッシャーを与え、相手から嫌がられるディフェンスで、自身の持ち味を最大限に発揮してチームディフェンスを遂行した好プレーです。
■12月21日(土) vs京都ハンナリーズ 1クォーター残り8分16秒
▽藤田ヘッドコーチ解説
京都は、得点源のサイモン選手が得意とするローポストにボールを預けるためのセットプレーを遂行しようとします。それに対してキングスは、ボールが運ばれてくる段階でブルックス選手が高い位置からプレッシャーを掛けます。と同時に、左サイドへスイングパスが簡単に出せないように、パスの受け手に対して小野寺選手がフィジカルにボディコンタクトします。
そのまま相手を追いかけ続け、執拗にディナイします。これが影響し、3Pラインよりも遥か後方で、京都のスイングパスが展開されます。そこで手を緩めることなく、ボールが回った瞬間に相手の起点となる選手にべったり張り付き、パスを受けた後も簡単にリングへ向かせません。身体を寄せるディフェンスに相手が耐えきれず、スティールしそのままノーマークのレイアップに繋げます。
キングスは、相手にセットオフェンスの形を作られる前にプレッシャーをかけ、攻撃をスムーズに行わせないチームディフェンスを徹底しようとしていましたが、チームで統一した狙いを高いレベルで遂行し、コーチの思惑以上の結果へ結びつけた小野寺選手の好ディフェンスでした。
*セットオフェンス:チームとして必ず決まった方法で攻撃すること
*ディナイ:パスを簡単に受け取らせないようにパスコースを遮ること